どうも、ぜんざい太郎です。
今回は、第4類危険物の中でも、合否を分けるカギとなる「水溶性(すいようせい)」と「非水溶性(ひすいようせい)」の区分について徹底解説します。
「ガソリンは水に溶けない」
「アルコールは水に溶ける」
これくらいなら常識でわかりますよね。でも、試験では「アセトンは?」「酢酸は?」「グリセリンは?」と、日常生活で見かけない物質まで聞いてきます。
なぜ、こんなに細かく区別させるのでしょうか?嫌がらせでしょうか?
違います。実は、水に溶けるか溶けないかで、「使える消火剤」と「保管できる量」が劇的に変わってしまうからなのです。
この記事では、水溶性を区別する理由と、試験に出る「水に溶ける危険物リスト」を完全公開します。
なぜ区別が必要なのか?(2つの理由)
試験勉強において「理由」を知ることは記憶の定着に役立ちます。
理由①:使える「泡消火剤」が変わるから!
これが最大の理由です。
第4類(油火災)の消火には、一般的に「泡消火剤」を使います。泡で油の表面を覆って、空気を遮断して消す(窒息消火)ためです。
しかし、相手が「水に溶ける液体(アルコールなど)」だった場合、普通の泡消火剤をかけると大変なことが起きます。
アルコールが泡の中の水分を奪い取って溶かしてしまい、せっかくかけた泡がどんどん消えてしまうのです。
これでは火が消えません。だから、水溶性の危険物には、泡が消えないように特殊な加工をした「耐アルコール泡消火剤」を使わなければならないのです。
理由②:指定数量(保管できる量)が変わるから!
前の記事でも解説しましたが、水溶性の液体は、もし火災になっても「大量の水で薄めて消火する(希釈消火)」という手が使えます(※少量では逆効果ですが、大量ならOK)。
そのため、非水溶性の危険物に比べて、少しだけ安全とみなされ、指定数量(規制の基準となる量)が「2倍」に設定されています。
- 第1石油類:非水溶性 200L → 水溶性 400L
- 第2石油類:非水溶性 1000L → 水溶性 2000L
倍数計算の問題を解くときに、この「水溶性かどうか」を見抜けないと、計算結果が狂って不正解になってしまうのです。
【保存版】水に溶ける危険物リスト
乙4で出てくる危険物のうち、「水に溶けるもの(水溶性)」だけをピックアップしました。
これ以外は基本的に「溶けない」と考えてOKです。
| 分類 | 品名(水に溶けるもの) |
|---|---|
| 特殊引火物 | アセトアルデヒド、酸化プロピレン |
| 第1石油類 | アセトン、ピリジン |
| アルコール類 | メタノール、エタノール、プロパノール(すべて溶ける) |
| 第2石油類 | 酢酸(さくさん)、プロピオン酸、アクリル酸 |
| 第3石油類 | グリセリン、エチレングリコール |
| 第4石油類 | (なし) |
| 動植物油類 | (なし) |

特に試験に出るのは「アセトン(第1)」「酢酸(第2)」「グリセリン(第3)」の3つだ!
これらは指定数量の計算問題で、ひっかけ役として頻繁に登場するぞ。
水に溶けない代表選手
逆に、以下は「水に溶けない(水に浮く)」代表格です。セットで覚えましょう。
- ガソリン、ベンゼン、トルエン(第1石油類)
- 灯油、軽油、キシレン(第2石油類)
- 重油、クレオソート油(第3石油類)
- ギヤー油、シリンダー油(第4石油類)
- 動植物油類すべて(サラダ油など)
水より「重い」か「軽い」か?
水溶性と合わせて聞かれるのが「比重(ひじゅう)」です。
つまり、水に浮くか沈むかです。
原則:第4類危険物は、基本的に「水より軽い(浮く)」
ガソリンや灯油が水に浮くのは知っていますよね。
しかし、これにも重要な例外があります。
例外:水より重い(沈む)もの
これだけは暗記してください。試験に出ます。
- 二硫化炭素(特殊引火物)→ だから水没保存できる!
- クロロベンゼン(第2石油類)
- クレオソート油(第3石油類)
- ニトロベンゼン(第3石油類)
- グリセリン、エチレングリコール(第3石油類)

第3石油類は、重油以外は「水より重い(沈む)」ものが多いんだね。
実践演習!5問勝負
それでは、知識が定着しているか確認しましょう。
アセトンおよびガソリンは、ともに水に溶けないため、水系消火剤の使用は不適である。
答え:誤り
ガソリンは溶けませんが、アセトンは水によく溶けます。
アセトン火災には、耐アルコール泡消火剤を使用する必要があります。
水溶性の第4類危険物の火災に対しては、一般的な泡消火剤が最も効果的である。
答え:誤り
一般的な泡(タンパク泡など)は、水溶性液体によって泡が破壊されて消えてしまいます。必ず「耐アルコール泡消火剤(水溶性液体用)」を使わなければなりません。
グリセリンおよびエチレングリコールは、水に溶け、かつ水よりも重い。
答え:正しい
第3石油類のグリセリンとエチレングリコールは、どちらもベトベトした液体で、水によく溶け、水より重いです。
第4石油類および動植物油類には、水溶性の物品はない。
答え:正しい
ギヤー油(第4石油類)やサラダ油(動植物油類)は、すべて非水溶性です。法令上の「水溶性」の区分はありません。
酢酸は水に溶けるため、指定数量は2000Lである。
答え:正しい
酢酸は「第2石油類(基本1000L)」ですが、「水溶性」なので2倍の2000Lになります。完璧ですね!
さいごに
いかがだったでしょうか。
水溶性かどうかは、単なる知識問題だけでなく、計算問題や消火方法の正誤問題にも絡んでくる、非常にコスパの良い知識です。
アセトン、酢酸、グリセリン。まずはこの3つを完璧に押さえておきましょう!
では、また次の記事でお会いしましょう!


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