どうも、ぜんざい太郎です。
今回は、危険物取扱者の法令科目における「基本のキ」、「製造所等(せいぞうしょとう)の区分」について解説します。

先生、テキストを見たら「製造所等」の種類が12個もあるんだけど…
これ全部覚えるの? 無理だよ!

諦めるのはまだ早い!
12種類あるといっても、大きく分ければ「たったの3グループ」しかないんだ。
名前を見れば役割がわかるものばかりだから、丸暗記じゃなく「イメージ」で理解していこう。
この区分をしっかり理解していないと、「タンクローリーは取扱所だっけ?貯蔵所だっけ?」という簡単な問題で落としたり、この後の「保有空地」や「消火設備」の勉強で大混乱することになります。
この記事では、それぞれの施設の特徴と、試験で狙われる「名前のひっかけ」を完全攻略します。
大きく分けると「3グループ」
消防法では、指定数量以上の危険物を扱う施設のことを、まとめて「製造所等(せいぞうしょとう)」と呼びます。
これは、その「目的」によって以下の3つに分類されます。
- 製造所(せいぞうしょ):危険物をつくる場所。(1種類)
- 貯蔵所(ちょぞうしょ):危険物をためておく場所。(7種類)
- 取扱所(とりあつかいじょ):危険物をつかう場所。(4種類)

合計で「1 + 7 + 4 = 12種類」だ。
まずはこの数字を頭に入れておこう。
製造所(1種類)
定義:危険物を製造する目的の施設。
これは1種類しかないので簡単です。
巨大な石油コンビナートの精製プラントなどがこれに当たります。原油を蒸留してガソリンや灯油を作ったりする場所です。
危険物を「生み出す」場所なので、最も危険度が高く、規制も一番厳しいのが特徴です。
貯蔵所(7種類)
定義:指定数量以上の危険物を貯蔵し、取り扱う施設。
「保管」がメインの場所です。
どこに、どうやって保管するかで7つに分かれますが、「場所(屋内・屋外)」と「入れ物(タンク・容器)」の組み合わせで覚えれば楽勝です。
① 屋内貯蔵所(おくない)
屋内の場所、つまり「倉庫」の中で、ドラム缶や一斗缶などの容器に入れて保管する施設です。
② 屋外貯蔵所(おくがい)
屋外の場所、つまり「野ざらし」で、容器に入れて保管する施設です。
ただし、何でも置いていいわけではありません。引火点が高いもの(第2石油類の一部など)や、硫黄など、比較的安全なものに限られます。

ガソリンをドラム缶に入れて外に置いておくのはダメなの?

第1石油類(ガソリン)はダメだ!
夏場の直射日光で缶が熱くなって、内圧が上がって破裂する危険があるからね。
③ 屋内タンク貯蔵所
建物の中にある「タンク専用室」に、タンクを置いて保管する施設です。
④ 屋外タンク貯蔵所
屋外にある巨大なタンクです。コンビナートにある、白い円柱形のあれです。
⑤ 地下タンク貯蔵所
地面の下に埋設されたタンクです。
ガソリンスタンドの地下には、これがあります。地震や火災に強く、土地も有効活用できるので、実は一番身近なタンクです。
⑥ 簡易タンク貯蔵所
その名の通り「簡易的」なタンクです。工事現場などで一時的に燃料を保管するのによく使われます。
- 重要ポイント:容量は600リットル以下に限られます。また、1箇所に3基までしか置けません。
⑦ 移動タンク貯蔵所(重要!)
車両に固定されたタンク。いわゆるタンクローリーのことです。

先生! タンクローリーは走り回って運んでいるんだから「運搬」とか「移送」じゃないの?
なんで「貯蔵所(ためる場所)」なの?

そこが一番のひっかけだね。
法律上、タンクローリーは「車に乗っかった、移動できるタンク」と考えるんだ。
運ぶことよりも「タンクの中に一時的に保管している」という状態を重視して、貯蔵所に分類されているんだよ。
取扱所(4種類)
定義:指定数量以上の危険物を、製造以外の目的で取り扱う施設。
「消費」や「販売」、「詰め替え」などを行う場所です。4つしかないので完璧に覚えましょう。
① 給油取扱所(きゅうゆ)
いわゆるガソリンスタンドのことです。
定義:「固定された給油設備によって、自動車等の燃料タンクに直接給油する場所」。
- 灯油や軽油を容器に詰め替えて販売することもできます。
② 販売取扱所(はんばい)
店舗において、容器入りのままで販売する場所です。
塗料屋さんや、ホームセンターの危険物売り場などがこれに当たります。

ここでは原則として「詰め替え(小分け)」は禁止だ。
ただし、「配合室」という特別な部屋があれば、塗料などを混ぜ合わせたり詰め替えたりできるぞ。
扱える量によって「第一種(15倍以下)」と「第二種(40倍以下)」に分かれるのもポイントだ。
③ 移送取扱所(いそう)
配管やポンプなどによって危険物を移送する施設。いわゆる「パイプライン」です。

「移動(タンクローリー)」と「移送(パイプライン)」。
漢字が似てるけど、中身は全然違うんだね!
④ 一般取扱所(いっぱん)
上記3つ以外のすべてです。
例えば…
・ボイラー室(重油を消費して熱を作る)
・塗装工場(塗料を吹き付けて使う)
・化学工場(危険物を原料にして、プラスチックなどの製品を作る)
・詰め替え専用の施設
世の中の危険物施設の多くは、この「一般取扱所」に分類されます。「その他大勢」のグループですね。
実践演習!5問勝負
名前と定義が一致しているか、確認しましょう。
移動タンク貯蔵所とは、配管およびポンプを用いて危険物を移送する施設のことである。
答え:誤り
それは「移送取扱所(パイプライン)」の説明です。
移動タンク貯蔵所は、車両に固定されたタンク(タンクローリー)のことです。ここが一番のひっかけポイントです!
簡易タンク貯蔵所とは、容量が600L以下のタンクにおいて危険物を貯蔵するものである。
答え:正しい
その通りです。「600L以下」という数字とセットで覚えましょう。
(ちなみに、タンクローリーは30000L以下です)
給油取扱所とは、固定した給油設備によって、タンクローリーに危険物を給油する施設のことである。
答え:誤り
給油取扱所(ガソリンスタンド)は、「自動車等の燃料タンク」または「灯油用の容器」に給油する場所です。
タンクローリーに給油(詰め替え)する場所ではありません。
販売取扱所は、第一種と第二種に区分され、指定数量の倍数によって分けられている。
答え:正しい
その通りです。
15倍以下が「第一種」、15倍超~40倍以下が「第二種」です。
ボイラーで危険物を消費する施設は、一般取扱所に該当する。
答え:正しい
給油・販売・移送以外のすべては「一般取扱所」になります。
「消費する」というキーワードが出たら一般取扱所を疑いましょう。
さいごに
いかがだったでしょうか。
「製造所1つ、貯蔵所7つ、取扱所4つ」。この数字と内訳を覚えておけば、法令の他の問題を解くときにも必ず役立ちます。
これで製造所等の区分は完璧ですね。
次の記事では、これらの施設に求められる「空地」や「距離」のルールについて深掘りしていきましょう!
では、また!


コメント